元中国スパイに政治亡命認める

春名幹男
執筆者:春名幹男 2010年10月8日
カテゴリ: 外交・安全保障 国際
エリア: 北米 中国・台湾

 元中国人スパイからの移民申請を審理していた米国デンバーの裁判所が4日、政治亡命を認める決定を言い渡した。

 6年前からの申請がようやく認められたのは、中国国家安全局(MSS)の元スパイ、李鳳智氏。亡命が認められず、中国に送還されれば、長期刑か死刑の宣告は必至と主張していたこともあり、関係者の間では安堵の空気が広がっている。李氏はMSSからの派遣で、デンバー大学に留学していた。

 米情報機関の中には、李氏の情報源としての価値に疑問を抱く向きもあり、申請許可が危ぶまれていた。しかし、寛大な決定で、今後中国スパイが米側に寝返る例が続出すると期待する向きもある。ただ、移民関税取締局には30日間の控訴権があり、まだ決定は確定していない。

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執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
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