インド・コモンウェルス・ゲームズ、「大成功」で閉幕

執筆者:山田剛 2010年10月14日

 やはりこうなったか。

 スタジアムや取り付け道路など建設工事の遅れや相次ぐ選手村へのダメ出し、挙句の果てには大会関係者による汚職疑惑と、成功はおろか予定通りの開催すら危ぶまれていたニューデリーでの英連邦競技大会(コモンウェルス・ゲームズ=CWG2010)が14日、「成功裏に」閉幕した。

 10月3日、旧宗主国・英国からチャールズ皇太子を迎えた開会式は何とか当初予定通りに始まった。だが、メーン会場を結ぶデリー・メトロ(都市高速鉄道)バイオレット・ラインはなんと、当日の朝に開業するという奇跡ぶりだった。

 あれだけ事前に酷評され、散々な結果が予想されていた大会だったが、ふたを開けてみれば「開会式の内容は期待を大きく上回るものだった」(マーク・アルビブ豪スポーツ相)と絶賛。同大臣はなんと、「インドは五輪招致に名乗りを上げるべきだ」と大サービスだ。インドメディアの報道だから割引が必要だが、国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長も開会式の出来には満足しているという。

 開幕後に限って言えば、大会運営に際して大きな破綻や混乱はなかった。競技の方もインド選手のメダルラッシュが相次いでいる。射撃やレスリング、アーチェリー、ボクシングと、得意種目が偏ってはいるが、獲得したメダルは金38個(豪州に次いで2位)、銀27、銅36と前回大会を大幅に上回り、国別メダル数では豪州、英国に次ぐ3位となった。ホームの圧倒的有利さもあるだろうが、まずまず立派な成績といえるだろう。最終日の14日にもバドミントン女子シングルの会場でメーンポールにインド国旗が翻った。

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執筆者プロフィール
山田剛 日本経済研究センター主任研究員。1963年生れ。日本経済新聞社入社後、国際部、商品部などを経て、97年にバーレーン支局長兼テヘラン支局長、2004年にニューデリー支局長。08年から現職。中東・イスラム世界やインド・南アジアの経済・政治を専門とする。著書に『知識ゼロからのインド経済入門』(幻冬舎)などがある。
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