共和党内における保守派と穏健派の主導権争いやティーパーティー(茶会党)運動の共和党への影響について「アメリカの部屋」で以前取り上げたが、2010年中間選挙が民主党の穏健派・保守派民主党下院議員にもたらす影響について今回考えてみたい。
共和党は下院で現有議席の178議席に40議席を伸長させれば合計218議席となり、過半数を奪回することになる。米国の選挙分析専門家や民主、共和両党のストラテジストらの間では共和党の下院での過半数奪回が確実視され、共和党が過半数にどの程度上乗せできるかに関心が移っており、共和党圧勝の「レベル」に関する議論が行われている。選挙分析に定評があるクック・ポリティカル・レポートのチャーリー・クックは、民主党が下院で48~60議席を減らし、場合によってはさらに多くの議席を失う可能性を指摘している。また、クックは最低でも43名の新人候補が下院議員に当選することが確実な情勢である一方、40名から50名の現職下院議員が再選に失敗する可能性があり、その95%以上が現職民主党下院議員であり、1992年以降最も多くの新人下院議員が誕生すると予測している。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン