国際論壇レビュー

オバマ大統領「中国抜きアジア歴訪」の評価

 きびすを接して開かれたソウルでの20カ国・地域(G20)首脳会議(11月11、12日)と、ヨコハマでのアジア・太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議(13、14日)。そこへ中間選挙で歴史的敗北を喫したばかりのオバマ米大統領が、インドとインドネシアというアジアの2大国を歴訪してから参加した。この1カ月の国際ニュースのハイライトは、米大統領の10日間にわたるアジア歴訪だった。
 この歴訪の訪問先に中国が入っていないという点に、隠された重要な意味があった。その点を探る前に、歴訪の表面的成果が各国メディアでどう論じられたか、整理しておこう。APECでの日中首脳会談や、環太平洋パートナーシップ(TPP)論議に注目した日本のメディアとは違う視点がある。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
会田弘継(あいだひろつぐ) 関西大学客員教授、ジャーナリスト。1951年生まれ。東京外語大英米語科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを務め、現在は共同通信客員論税委員、関西大学客員教授。近著に『世界の知性が語る「特別な日本』』 (新潮新書)『破綻するアメリカ』(岩波現代全書)、『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)、『増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)など。訳書にフランシス・フクヤマ著『政治の衰退』(講談社)など。
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