あれほど落ち込んでいた日立グループの業績が、今年に入ってから好調だ。この好調を支えている柱に新興諸国を対象としたインフラ輸出や建機販売があるが、日立はアフリカでも善戦している。大型発注が今後数年にわたって続く南アフリカの発電所建設を初回から受注しているし、南アフリカでは原子力発電所建設の可能性も視野に入っている。日立建機はザンビアにメインテナンス基地を開設、アフリカ全土への拡販体制を整えた。
その日立が南アフリカでの受注成功に際して課せられた条件のひとつが、自社雇用とは別に、1400人にも上る電力関係技能工の養成であった。40%の実質失業率に苦しむ南アフリカで、雇用創造への貢献を求められたのである。黒人の経済力向上に対する貢献策を用意できたことが、日立の強みとなった。
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