深層レポート 日本の政治
深層レポート 日本の政治(131)

1月解散をめぐる「親菅」「反菅」の駆け引き

2010年11月30日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本
「反菅」勢力の戦略は (C)時事
「反菅」勢力の戦略は (C)時事

 菅直人首相に招かれて11月24日午後の与野党党首会談に応じた自民党の谷垣禎一総裁ら野党党首は、会談が終わって一様に拍子抜けしたような表情を見せた。この会談は、前日に発生した北朝鮮による韓国・延坪島砲撃事件への対応に関して野党側に協力を要請する目的で開かれた。だが、菅首相の口から語られるのは、 「今まで報道で知らされた情報ばかり」(野党党首)だった。  何のための会談だったのか――。多くの党首がそう感じたに違いない。会談終了後に国会内で記者会見した新党改革の舛添要一代表はこう吐き捨てた。 「悪く言えば、砲撃事件をうまく利用して国会運営をスムーズにしたいな、という意図が見え隠れしている」  つまり、舛添氏は、菅直人政権は数々の失政から国民の目をそらし、野党の追及からも逃れるために、砲撃事件を利用することを思い付いたと言いたいわけである。舛添氏の邪推にすぎないと笑うわけにはいかない。砲撃事件などに関する国会での集中審議を要求してきた自民党について、この日、政権幹部は記者団にこう語っているのだ。 「閣僚を国会に座らせて何をしようというのか。こういう重大時には、野党は政府が動きやすいような環境を作らないといけないんじゃないか」  国会のあるべき態度を語った言葉としては正論のように聞こえる。だが、菅政権が墜落寸前の状態にあり、国会では仙谷由人官房長官や馬淵澄夫国土交通相への問責決議案が次々と可決されようとしていた時期の発言であることを考えれば、これはむしろ政権幹部が国難を理由にして逃げに入ったことを示す発言とみていいだろう。

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