クオ・ヴァディス きみはどこへいくのか?
クオ・ヴァディス きみはどこへいくのか?

昔も情報は盗まれた

徳岡孝夫
執筆者:徳岡孝夫 2010年12月8日
カテゴリ: 文化・歴史

 ジュリアン・アサンジ(39歳)という元ハッカーのオーストラリア人が始めた内部告発サイト「ウィキリークス」が、世界中にとどろく「爆弾」を投げた。彼らの握っている米国の外交公電がどんな内容か、まだ全部は分らない。  とにかく非常に刺激的である。国家元首を含む「偉い人」のナマの声が、遠慮会釈なくバラされている。女の裸身は、見てそれほど珍しいものではないが、鍵穴を通して見ると十倍も百倍も劣情をそそられる。漏洩した米国務省の情報も似たようなもので、ウィキリークスは全世界の窃視癖に訴えた。  私は一つ、素朴な疑問がある。その疑問とは「米国の外交公電は作成と同時になぜ暗号化されていないのか」だ。

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執筆者プロフィール
徳岡孝夫 1930年大阪府生れ。京都大学文学部卒。毎日新聞社に入り、大阪本社社会部、サンデー毎日、英文毎日記者を務める。ベトナム戦争中には東南アジア特派員。1985年、学芸部編集委員を最後に退社、フリーに。主著に『五衰の人―三島由紀夫私記―』(第10回新潮学芸賞受賞)、『妻の肖像』『「民主主義」を疑え!』。訳書に、A・トフラー『第三の波』、D・キーン『日本文学史』など。86年に菊池寛賞受賞。
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