ニューエコノミー側に賭ける

執筆者:梅田望夫 2000年1月号
カテゴリ: IT・メディア

 私のシリコンバレーでの仕事仲間たちは、同世代、つまり三十代後半から四十代前半の連中が多い。今そんな私たちの唯一無二の大関心事は、「いかにしてニューエコノミー側の機会に関わっていくか」である。会えばいつも同じような議論になる。 シリコンバレーの連中の特徴は、あまりマクロな議論をしないことである。ニューエコノミーとは何ぞやといった大それた議論はしない。「時代の大きな流れ」を大きく掴んだら、自分の問題にいきなり落としてすぐに実行してしまう。同じアメリカ人でも東部エスタブリッシュメントたちと違い、良く言えば「実践的で行動的」、悪く言えば「浅はかで知的にはやや薄っぺらい」という雰囲気を持っている。 そんな私たちが、自分の問題として議論する「いかにしてニューエコノミー側の機会に関わっていくか」の中身は実にシンプルだ。 いかにしてハイリスク・ハイリターンの要素を自分のポートフォリオの中に組み込んでいくべきかという事に尽きる。ハイリスクとは賭けた金か時間が無に帰する危険のことであり、ハイリターンとは、ネット革命の結果として「無から生み出される莫大な企業価値」と比例した富のこと、簡単に言えば「未公開ベンチャーの株式またはストックオプション」のことである。

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執筆者プロフィール
梅田望夫 1960年東京都生れ。94年渡米、97年コンサルティング会社ミューズ・アソシエイツを起業。著書に『ウェブ進化論』(ちくま新書)、『ウェブ時代をゆく』(同)、『ウェブ時代 5つの定理』(文藝春秋)、『ウェブ人間論』(共著、新潮新書)など。メジャーリーグの野球、そして将棋の熱烈なファン。
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