外資受け入れ体制が整った国内通信業界

執筆者:中沢道雄 2000年1月号
エリア: 日本

「DDI―KDD―IDO」の合併後、焦点となる企業はどこか「NTTに対抗できる事業体を作ることが大事であり、この目的のために小異を捨てて大同についた。通信業界全体としても大きなエポックとなる」(稲盛和夫京セラ名誉会長)――。京セラ系で新電電最大手のDDI、トヨタ自動車が大株主であるKDDと日本移動通信(IDO)の三社が二〇〇〇年十月一日付で合併することが決まった。存続会社はDDIで、新会社の社名は「ディーディーアイ」となる。 九九年七月の分割・再編でグループとしての存在感が一層高まり、連結ベースでの売上高で十兆円を超す巨大通信グループ、NTTの市場支配が従来以上に強まっている。これまで通信事業で対立を続けてきたトヨタと京セラが、連結売上高三兆円を超す国内二位の通信会社を共同で誕生させることにより、「大人一人(NTT)に、子供(新電電)大勢」と揶揄されてきた業界の構図が大きく変わることは言うまでもない。だがそればかりでなく、三社合併は八五年のNTT民営化以降、小刻みに繰り返されてきた国内での通信再編がいよいよ総仕上げの段階に入ったことをも意味している。 この三社合併で通信業界は、(1)NTT(2)DDI―KDD―IDO連合(3)英ブリティッシュ・テレコム(BT)、米AT&Tと資本提携を結んでいるJR系の日本テレコムの三大グループと、東京通信ネットワーク(TTNet)などの電力系通信会社を加えた四系列に事実上、整理された。

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