「住宅買い換え市場」が死んでいる

2000年4月号
エリア: 日本

大型減税による駆け込み需要にかえって怯える住宅業界 マンションが売れている。建設省がまとめた一九九九年の新設住宅着工戸数は、前年比一・四%増の一二一万四六〇一戸で、三年ぶりのプラス。分譲マンションは五・四%の高い伸びを記録した。なかでも首都圏のマンションは八万六二九七戸と過去最高ペースで、都心部の優良物件は即日完売が相次いでいる。住宅減税の適用期限に間に合わせようと、「青田売り」状態で契約後一年以上経過しないと入居できないケースもあるが、モデルルームを訪れると、どこも「平成不況」などどこ吹く風といった雰囲気だ。 ブームを演出しているのは、言うまでもなく政府の住宅関連の大型減税。これに九年連続の地価下落に伴う分譲価格の下降と住宅ローンの低金利が、購入予定者の心をくすぐる。なかにはリストラで社宅や家賃補助が廃止になり、やむなく購入という喜べない話もあるものの、「家賃並みでマンションが買える」「今なら大幅減税の適用対象になる」といったセールストークに人々は飛びついている。 昨年一月からスタートした住宅ローン控除と、譲渡損失繰り越し控除などの大型減税は、二年間の時限立法で今年十二月が期限切れだったが、来年六月まで半年間延長された。住宅ローンの控除期間は、それまでの六年間で最高一八〇万円から、十五年間で最高五八七万円にアップした。

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