森善朗新首相は“第二の宇野”となるのか

2000年4月号
カテゴリ: 政治 金融
エリア: 日本

「森喜朗首相は宇野宗佑元首相(故人)の二の舞いになりかねない」。森政権発足直後の自民党中堅幹部の感想だ。森内閣も宇野政権のように小渕派(竹下派)の遠隔操作のうえ、スキャンダルにまみれ、最終的には選挙に敗北した責任を問われて短命で終わるのでは、というわけだ。 自民党内には、森氏のスキャンダル体質を懸念する向きもある。八八年のリクルート事件、九二年の東京佐川急便献金問題では、実名入りで関与が取り沙汰された。また、子息の薬物使用疑惑も週刊誌などで取り上げられている。もし本当だとすれば、かつて保守党の中西啓介幹事長代理が子息の薬物事件で議員を辞職した例もあり、教育改革を内閣の重要課題に掲げただけに命取りになりかねない。 もう一つ、森氏の失言癖も頭痛の種だ。最近では、越智通雄前金融再生委員長が「手心」発言で更迭された際、越智氏を擁護し、周囲を呆れさせた。昨年末には自分の発言に対する批判が気に障ったのか、記者団との懇談に出された食事に文句をつけ、これが週刊誌に漏れると番記者と冷戦状態に陥った。 加えて、側近といえるのが実は幹事長代理となった中川秀直氏ぐらいで、森派内でも味方が少ない。森氏は中川氏とのバランスを考え、町村信孝首相補佐官との関係を大事にしているが、「町村は森を馬鹿にしている」(森派議員)という。さらに派閥会長を小泉純一郎元厚相に譲ったが、中村正三郎事務総長との関係はよくなく、派内の確執が表面化する恐れがある。

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