いよいよ明るみに出る野中vs.綿貫グループの暗闘

2000年4月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 小渕恵三前首相は脳梗塞。小沢一郎自由党党首は政治的に失墜。梶山静六元官房長官は交通事故の後遺症で長期入院。竹下政権を支えた「七奉行」の時代は終わったかにみえる。「これで長期入院が続く竹下登元首相が引退すれば、野中広務幹事長の天下になる」。永田町にこのような見方が広がっている。 かつて竹下氏は、野中氏を「分をわきまえている」と評価し、重用した。その後小渕政権で官房長官を務め、地滑り的に幹事長となったいま、野中氏は金丸信元副総理(故人)のようなフィクサーになりつつある。実際、森喜朗首相誕生に野中氏の果たした役割は大きい。 だが、野中氏との確執が伝えられる綿貫民輔小渕派会長はじめ、村岡兼造元官房長官、西田司元自治相、保利耕輔自治相、額賀福志郎官房副長官ら小渕派の実力者は面白くない。小渕氏が倒れて二十二時間三十分も情報が明かされず、水面下での話し合いにも閣僚である保利氏と額賀氏さえ加わっていない。森政権発足後、綿貫氏らは発言を控えているが、中堅幹部は「野中の意図は森がコケても次は加藤(紘一元幹事長)」と野中氏の動向に神経を尖らせている。 しかし、綿貫グループの弱みは、森氏に続く総裁候補を持たない点。森氏が総選挙で敗北した場合、河野洋平外相を担ぐほど情勢は簡単ではない。小渕氏が倒れ、小渕派内の暗闘がいよいよ表面化しそうだ。

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