「商社支配」に強まる流通業界の反発

2000年6月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 商社がコンビニ、スーパーへの資本参加を強化していることに流通業界から反発が強まっている。 一昨年、伊藤忠商事が西武流通グループのファミリーマートに出資、筆頭株主になったのを皮切りに三菱商事がダイエー系のローソン、住友商事が西友へと進出が続いており、丸紅もダイエーとの包括的な提携によって、商品供給面での関係を深めている。 しかし、商社の出資は「情報システムの拡充など流通業の機能強化より、商品納入でのコミッション商売拡大に大きな比重」(流通業界関係者)が置かれている。流通業界は市場開放に伴い、カルフール、マクロ、ウォルマートなど欧米系の大手流通の進出の脅威にさらされているうえ、既存店の売り上げは長期低迷を続けている。本来ならコスト競争力の強化を断行すべき時に「商社出身の経営幹部は本家の利益ばかり考えている」との不満が根強い。 日常業務でも週休二日、八時間労働に慣れた商社出身者は流通のビジネス形態になじんでいないとの批判もある。流通への商社支配がさらに拡大すれば、会社更生法を申請した長崎屋に続く大手流通の倒産が続出しかねない情勢だ。

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