朝鮮情勢激変に出遅れた米政府に高まる批判の声

2000年6月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米 朝鮮半島

 南北首脳会談開催合意、北朝鮮の金正日労働党総書記の訪中と続く朝鮮半島情勢激変で、かやの外に置かれた米政府への批判や嘲笑が野党の共和党や専門家の間で出始めた。 米政府は会談合意は直前に韓国から通報を受けたのみ。金総書記訪中は発表までつかめなかった。「国務省は韓国外務省に依存し、青瓦台への浸透を怠った。中国からも微妙な情報は通報されていない」(情報筋)という。南北双方を取り込んだ中国が半島和平の主導権を握りつつあるのに対し、米国は米朝関係も進められず、脇役に追いやられた格好だ。 国防総省筋は「中国は在韓米軍駐留や戦域ミサイル防衛(TMD)開発を望んでおらず、徐々に米国のプレゼンス削減を図るのではないか」と憂慮する。三月に南北秘密接触が始まる直前に、金総書記は中国大使館を訪問しており、首脳会談は中国が仕掛けたとの憶測もある。 共和党議会筋は、「北朝鮮は米国から取るものは取ったと判断し、今後米国を無視するだろう」と述べ、政権交代後に対北朝鮮政策を再構築する必要を強調した。政権交代時には、問題を先送りしただけのカートマン朝鮮半島和平問題担当大使がまず解任されそうだ。

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