党運営が苦渋続きでも薄れない野中氏の存在感

2000年6月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 自民党の野中広務幹事長が傍目に分かるほど疲労の色を濃くしている。森喜朗首相の「神の国」「国体」などの失言によって苦戦が伝えられる衆院選投票日を前に、党運営でも軋轢が生じているためで、ノー天気な首相とはまったくの好対照だ。 野中氏は衆院当選六回ながら、七十四歳。小渕恵三前首相、梶山静六元官房長官の相次ぐ死去にショックを受け、「次は自分の番か」などと弱気な発言ももらしている。公明党の冬柴鐵三幹事長、保守党の野田毅幹事長とともに目標としてあげた「与党三党で二百五十四議席」はクリアできても、自らの責任ラインとする「自民単独で二百二十九議席」の確保は微妙という危機感があるからだ。 野中氏の党運営に関しては、村上正邦参院議員会長らと森政権誕生を密室で決めたと野党の批判を浴びているほか、自公の選挙協力を強引に進めたことから、前職の森田健作氏らが無所属で出馬に踏み切り、山崎拓元政調会長から「取引先を大事にするあまり、社員を犠牲にした」と牽制されている。また、党内の公明党・創価学会批判を許さず、白川勝彦元自治相や平沢勝榮氏らから不満の声も聞かれる。野中氏は森派会長の小泉純一郎元厚相から「もう少しおおらかに党を運営したほうがいい」とも“進言”されたという。

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