またまた逆転した鳩菅のバランス

2000年7月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 先の衆院選を経て、民主党内で前代表、菅直人政調会長の株が上がっている。選挙期間中にはテレビ討論などで舌鋒鋭く与党幹部をやり込め、党内からは「『菅代表』ならもっと勝てた」との声が聞こえるほど。一方の鳩山由紀夫代表は今ひとつ国民的人気が盛り上がらず、自らの選挙でもあわや落選という失態を演じた。菅氏は九月の党代表選への不出馬を明言し、鳩山氏続投は動きそうにないが、来年夏の参院選をにらみ、どちらが党の顔にふさわしいのか、議論が燻り続けそうだ。 民主党は衆院選終盤に、政権交代が実現すれば「鳩山首相、菅官房長官」の内閣を組織すると「二枚看板」をアピールする作戦に打って出た。新聞各紙で与党優勢が伝えられる中、「鳩山氏一人では頼りない」との党内の空気を察した熊谷弘幹事長代理による戦術転換だった。鳩山氏は選挙後、「リーダーシップの欠如が言われているが、私もそう思う」と反省の弁。公約に掲げた課税最低限引き下げや公明党攻撃が中途半端に終わってしまったとの思いも強いようだ。 一方の菅氏は、投票日直前に行なわれた与野党幹事長による討論番組で、それまで与党側にやり込められる場面が多かった羽田孜幹事長の「代役」として登場。公明党の冬柴鐵三幹事長を「自民党の番犬」と喝破し、選挙後も「創価学会が自民党の最大の支持母体になった」と、自公保政権批判の先頭に立っている。ただ、民主党にとって最大の悩みは、鳩山、菅両氏の間で「党の顔」をたらい回しするしか手がない「人材不足」のようだ。

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逆張りの思考
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