ロシア情報機関内に確執 欧米派vs.アジア・中東派

2000年8月号
カテゴリ: 国際
エリア: ロシア

 旧ソ連国家保安委員会(KGB)出身のプーチン大統領の下でロシア対外情報局は復権を図ろうとしているが、その内部で欧米派とアジア・中東派の静かな確執が生じているという。 プーチン大統領はことし五月、対外情報局の長官を、ビチェスラフ・トゥルブニコフ氏からセルゲイ・レベジェフ氏に交代させた。トゥルブニコフ氏は、中東や日本に強いプリマコフ元長官の側近でインドの専門家。新長官のレベジェフ氏は、プーチン大統領と同様、一九八〇年代にドイツで諜報活動に従事した経歴の持ち主で、対外情報局の米国代表から抜擢された。 このトップ交代で、主導権の喪失を恐れるプリマコフ=トゥルブニコフ派と、実権を確立しようとするプーチン=レベジェフ派が相互に牽制し合う図式が生まれたというのだ。 欧米派台頭の背景には、ハイテク技術を狙った経済諜報を重視する潮流もある。だが、トゥルブニコフ氏は、対外情報局は去ったものの第一外務次官と独立国家共同体担当の大統領特使を兼任する重要ポストにあって影響力を維持しており、KGBの流れをくむ諜報エリートの世界に新たな緊張が生じている。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
comment:0
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
逆張りの思考
価値あるバックナンバー
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
最新コメント
最新トピック
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順