「ミスター円」神話の崩壊の始まり

執筆者:須田慎一郎 2000年10月号
エリア: 日本

「『ミスター円』が検察から事情聴取か」――、英経済誌『フィナンシャル・タイムズ』紙の報道に金融市場が揺れた。国際金融界の大物、榊原英資大蔵省元財務官を襲ったスキャンダルは、今後どう展開し、どんな影響をもたらすのか。「ミスター円」の異名をとる、榊原英資・元大蔵省財務官に、海外の有力メディアが襲いかかっている。 その“尖兵”となったのは、英国の高級経済紙『フィナンシャル・タイムズ(FT)』紙である。同紙は十月五日付の紙面で「Prosecutors may question“Mr.Yen”(検察が『ミスター円』を事情聴取か)」という見出しを掲げ、榊原元財務官にかかわる“疑惑”を大々的に報じたのである。 FT紙の記事は東京発で、ジリアン・テッド東京支局長が執筆したものだ。「テッド支局長は、長期間にわたって榊原元財務官をマークしてきた。それも、あくまでも彼のネガティブな側面に興味を持っていたのです」(テッド支局長を知る関係者) そして、このFT紙の記事をキャリーする形で、金融・株式マーケット情報の発信を主に扱っている専門通信社、『ブルームバーグ』が、十月五日夕刻、東京発信で「Japan's Sakakibara May be Questioned by Prosecutors, FT says(榊原元財務官が東京地検から事情聴取を受ける可能性も――FT紙より)」と題する記事を配信したのである。もっとも、このニュースは単なるキャリー情報ではなく、ブルームバーグ記者による独自の取材及び分析が加えられたものだった。

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