マネー市場が仕掛ける米国売り、ドル売り

執筆者:小暮史章 2000年11月号

米大統領選の混乱は市場に大きな影響を与えつつある。だが日本にとっての危機は、それ以上に日本の中にある。負け組企業清算の本格化は、金融不安再燃に直結するのだ。「IT」の美辞麗句だけでは、市場の不信任は避けられない。 四つ目のEが予想外の波紋を広げだした。原油高(Energy)、ユーロ安(Euro)、米企業収益減速(Earning)に続いて、米大統領選(EIection)をめぐるもやもやが、世界の金融市場の前に立ち込めている。米政治が「大空位時代」を迎えるようだと、マネー市場の神々が荒ぶるのは必至である。 フロリダ州の投票をめぐるゴタゴタが始まった米国時間十一月八日。ジョージ・W・ブッシュ候補の経済顧問、ローレンス・リンゼー元連邦準備理事会(FRB)理事は、自らが投資アドバイザーを務める顧客向けに緊急リポートを送った。「投票や集計のミスに民主党は納得すまい。再集計結果にも不満を抱く党(多分、民主党になろうが)は、訴訟手続に打って出るかもしれない」「フロリダ州の裁判所の判事は七人とも民主党の指名で、共和党指名はいない。どちらの候補がフロリダ州を制するにせよ、議会が問題にする可能性がある。そうなると、新議会が招集される来年一月まで問題はもつれこむ」

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