ついに顕在化した江沢民の朱鎔基批判

2000年11月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中国・台湾

 中国の江沢民国家主席(党総書記)と朱鎔基首相との間に亀裂が生じているとの見方が浮上している。 その有力な根拠の一つとされるのが、十月下旬、江主席の出身地の中国・江蘇省揚州で行われた中仏首脳会談での主席発言。シラク仏大統領同行筋によれば、会談では大統領が今年のノーベル文学賞に仏在住の中国系作家、高行健氏が選ばれたことを取り上げ、その文学的才能を称賛した。 ところが、江主席は高氏の受賞に強い不快感を示すとともに、香港特別行政区が同氏を招待する意向を表明したことに触れ、「香港のトップが勝手なことをしようとしているのに、彼らを支持する者がいるのは困ったことだ」という趣旨の発言をしたという。 北京の消息筋は、この「彼らを支持する者」が朱首相を指すのは明らかと指摘する。同首相が先ごろ、二〇〇二年に任期切れとなる香港の董建華行政長官の再選を支持する考えを鮮明にしているからだ。 同消息筋によると、江主席と朱首相の間では最近、外交、内政問題や党人事などをめぐって意見の衝突が起きていたとうわさされているが、今回の江主席発言のように明確な朱批判は初めてだけに注目される。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
comment:0
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
価値あるバックナンバー
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順