ワンマン社長の死で徳間書店は切り売り必死

2000年11月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

「もののけ姫」「となりのトトロ」などヒットアニメを手掛けてきた徳間書店が存亡の危機に立たされている。九月に徳間康快社長の急逝後、同社の一千億円を超える負債が表面化した。メーンバンクの住友銀行は同行出身の牧田謙吾専務を暫定の代表取締役に据えて管理下に置いているが、会社の切り売りも避けられない状況といわれる。 徳間氏が死の直前まで「すぐに復帰する」と公言していただけに、突然の死は周辺も予期していなかった。住友が全面支援する背景には「バブル期の根拠のない過剰融資の負い目もある」と関係者は言う。切り売りできる資産は「もののけ」などの制作部隊であるスタジオジブリ、傘下の映画会社「大映」、そして東京・汐留再開発地区にある本社の土地・建物だが、一括で買い取ってくれる企業は見つかっていない。ジブリについては、読売新聞時代に徳間氏と同僚だった氏家齊一郎・日本テレビ社長が支援に乗り出すとの観測もあったが、現時点では及び腰のようだ。 徳間氏は典型的なワンマン社長で、「すべて棺桶に持っていってしまった」(映画大手幹部)。勲二等瑞宝章をもらった映画界の風雲児が残した負の遺産は重い。

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