Q.20 2002年ワールドカップでフーリガン暴動は起こるか

出井康博
執筆者:出井康博 2000年12月号
カテゴリ: 国際

YES 60% 二〇〇二年五月三十一日から三十一日間、日本と韓国が共催するサッカーのワールドカップ(W杯)。オリンピックとは比べ物にならない熱狂的な応援で知られる大会だが、そこで毎回注目を集めるのがフーリガンの問題だ。 中でもサッカーの本家・イングランドのフーリガンは警戒を要する。思い出すのは八五年、ベルギーのブリュッセルで開催された欧州チャンピオンズカツプ(現・チャンピオンズリーグ)決勝での大惨事。リバプール(イングランド)とユベントス(イタリア)が欧州クラブナンバーワンを争った試合で、リバプールのサポーターが起こした暴動によって死者三十九人が出た。今年六月、オランダとベルギーが共催した欧州選手権でも、約千三百人の逮捕者のうち六割近くをイングランド・サポーターが占めた。 主要な国際大会では必ず話題に上るフーリガンだが、唯一の例外が百人以下の逮捕者に留まった前々回のW杯アメリカ大会。この大会には、イングランドが出場していなかった。「W杯を無事に開催する一番の方法は、イングランドが予選で敗退すること。世界中がそれを望んでいる」(英大衆紙「サン」のマーク・アーウィン記者)。 W杯の出場権をかけ欧州予選に臨んでいるイングランドは、今のところグループ9の五チーム中最下位。同グループにはドイツという強豪もいるが、二位を確保できればプレーオフを経ての本大会出場は可能だ。「日本までは地理的に遠く、しかも物価が高いため、イングランド・サポーターが応援に行くのは前回のフランス大会ほと簡単ではない。それでも出場が決まれば、恐らく数千人のサポーターが渡航する」(前出・アーウィン記者)。

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執筆者プロフィール
出井康博
出井康博 1965年岡山県生れ。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『THE NIKKEI WEEKLY』記者を経てフリージャーナリストに。月刊誌、週刊誌などで旺盛な執筆活動を行なう。主著に、政界の一大勢力となったグループの本質に迫った『松下政経塾とは何か』(新潮新書)、『年金夫婦の海外移住』(小学館)、『黒人に最も愛され、FBIに最も恐れられた日本人』(講談社+α文庫)、本誌連載に大幅加筆した『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『民主党代議士の作られ方』(新潮新書)がある。最新刊は『襤褸(らんる)の旗 松下政経塾の研究』(飛鳥新社)。
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