Q.19 遠距離セックスは可能になるか

執筆者:林操 2000年12月号
カテゴリ: 社会
エリア: 日本

YES 100% インターネットの拡大と深化が、時間や距離といったコミュニケーションにおける制約を劇的に減少させている。同じ時間と空間の共有を条件とし、究極のコミュニケーションであるセックスについても、例外ではない。 即物的に言うなら、遠隔セックスは、遠くにいるパートナーの性器や手足などの代用品を男女それぞれにあてがい、その代用品の間でデータをやりとりする段取りをつければ実現できる。セックスを通じて男女間を行き交う情報は繊細かつ膨大だが、その収集と伝達、そして再現が、通信回線の大容量化とシミュレーション技術の進展によって可能になりつつあるのだ。 男女の傍で代役を務める装置には多様な形態が考えられるが、機能は大別すれば二つ。第一は対象に性的刺激を与えること、第二は対象から与えられる刺激を感知することだ。 前者、つまり快感を与えることについては、医療用の人工性器から“大人のオモチャ”まで、そのノウハウはすでにかなり蓄積されている。離れた男女が互いに、ネット経由で遠隔操作可能な刺激体を操作しあっての“交歓”は、現在でも技術的には困難ではない。 だが、これではまだ相互遠隔マスターベーション。重要なのは、第二の機能=相手との接触によって生まれる快感を認知し、伝えることだ。リモコンの代用ペニスを用いれば、挿入されることによる快感を女性に与えることはできる。だが、挿入することで得られる快感を男性にもたらすのは容易ではない。リアル・セックスの再現には、パートナーからの働きかけを汲みとる高度なセンサー機能が不可欠だ。

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