フィリップ・トルシエ(サッカー日本代表監督) 二〇〇二年W杯をステップボードにフランス代表監督を目指す

出井康博
執筆者:出井康博 2001年1月号
カテゴリ: 社会
エリア: 日本

「フランスでのトルシエは、(一九九八年ワールドカップで地元フランスを初優勝へと導いた監督)エメ・ジャケのような有名人とは言えません。しかし、サッカー界での評価は高い。次期フランス代表監督の候補としても、五人のうちの一人には数えられる」 そう語るのはサッカー日本代表監督を務めるフィリップ・トルシエ氏の故国、フランスを代表するスポーツ紙「レキップ」のジェローム・トウブラ記者だ。 W杯決勝の翌日、百万人の市民がシャンゼリゼ通りを埋めた、フランス代表チームの優勝パレードは記憶に新しい。二大会続けて欧州予選で敗退していたチームを再建し、W杯を勝ち取ったジャケ監督は、さながら二百年前、イタリア遠征からパリに凱旋した将軍ナポレオンのような国民的英雄となった。その地位を、野心家として知られるトルシエ氏が狙わないはずがない。 九八年、日本代表監督に就任するまでの九年間、トルシエ氏は躍進著しいアフリカ各国で成功を収め、「白い妖術師」とまで言われた。年齢は五五年三月生まれの四十五歳。二〇〇二年の日韓W杯まで日本で監督を務めても四十八歳と、引退するにはまだ若い。ジャケ氏はフランス大会の時で五十六歳、トルシエ氏と同じく二〇〇二年まで契約のある現フランス代表監督のロジェ・ルメール氏は五十九歳だ。

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執筆者プロフィール
出井康博
出井康博 1965年岡山県生れ。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『THE NIKKEI WEEKLY』記者を経てフリージャーナリストに。月刊誌、週刊誌などで旺盛な執筆活動を行なう。主著に、政界の一大勢力となったグループの本質に迫った『松下政経塾とは何か』(新潮新書)、『年金夫婦の海外移住』(小学館)、『黒人に最も愛され、FBIに最も恐れられた日本人』(講談社+α文庫)、本誌連載に大幅加筆した『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『民主党代議士の作られ方』(新潮新書)がある。最新刊は『襤褸(らんる)の旗 松下政経塾の研究』(飛鳥新社)。
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