対ロシア外交の日独格差

名越健郎
執筆者:名越健郎 2001年2月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障

カリーニングラード返還で前進したドイツと北方領土返還で失敗した日本 第二次世界大戦の敗戦国である日本とドイツが二十一世紀初頭、戦争によってロシアに奪われた領土問題で全く異なる対応を示している。日本外務省が「二島先行返還論」を提示して、結果的に北方領土問題を後退させ、二十世紀末までの平和条約締結に失敗したのに対し、ドイツはロシアの飛び地である旧ドイツ領カリーニングラードの「経済的領有権」獲得に向けて水面下で着々と動いていることが判明した。ソ連邦崩壊前後という領土問題解決の好機に、東西両独の統一に成功したドイツと、何もしなかった日本の外交能力が、十年後に再び試されつつある。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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