欧州で台頭する「地域通貨」

執筆者:戸川秀人 2001年2月号
エリア: ヨーロッパ

ユーロを尻目に、なぜ「擬似通貨」が普及しはじめたか[フランクフルト発]欧州委員会のフィシュラー農業担当委員の表情が、日を追うにつれ深刻になっている。「現在、欧州連合(EU)域内で起きている事態は、我々の当初の想像をはるかに超える危機(クライシス)に発展しつつある」――。全欧州の市民の食卓に被害が急拡大する「狂牛病」について、ブラッセルの欧州委員会が一月三十日に発表した「緊急事態宣言」である。 翌三十一日、ドイツ連邦政府は四十万頭にも及ぶ国内の肉牛を一斉処分するという危機回避策を決断。他のEU加盟各国も、既に流通経路に乗った食肉の処分や精肉業者の衛生検査に相次いで乗り出した。

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