ブッシュ政権登場でますます重要となる「情報武装」

春名幹男
執筆者:春名幹男 2001年2月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障

米国に共和党政権が誕生したことで、「日米同盟基軸派」が勢いづいている。しかし果たしてそう楽観視できるのだろうか。選挙中からブッシュ陣営が「情報戦」に長けていたことを見逃してはいけない。好評連載「インテリジェンス・ナウ」特別版。 孫子の兵法曰く、「百戦百勝は、善の善なるものにあらざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり。故に上兵は謀を伐つ」 たとえ戦場で連覇し百戦百勝したとしても、そんな兵法はベストとは言えない。戦わないで、非軍事の計略、つまり情報工作や謀略によって敵を討ち負かすのが最も上等な兵法なのだ、と孫子は説いたのである。東西冷戦の終結から十年を経て、二十一世紀を迎え、孫子の兵法の中でもまさにこの部分が重要になろうとしている。 唯一の超大国アメリカでは、発足後間もないジョージ・W・ブッシュ政権が、国家安全保障だけでなく経済面でも「情報」の重要性をあらためて位置付けようとしている。他方「二十一世紀の超大国」と言われる中国もひそかに着々と手を打っている。果たして、日本はどれほどのレベルで情報戦争を戦う備えがあるのだろうか。謎の小包事件の真相 ブッシュ政権は、選挙中の陣営の選挙運動からして「情報」に長けていた。

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執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
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