【今月の2冊】 スパイ・ウォッチャーが明かす「情報戦」の実態

2001年2月号
カテゴリ: 文化・歴史 書評

「『世界で2番目に古い職業』スパイは、欧米ではしばしばそう呼ばれる。『人類最古の職業』は売春で、その次に古いのがスパイ、というわけだ。(中略)売春とスパイが絡み合う物語は今も昔もどこにでもある。スパイ行為は、人類の本能に近い行動かもしれない」(春名幹男『スパイはなんでも知っている』新潮社刊 一二〇〇円) 小誌好評連載コラム「インテリジェンス・ナウ」が単行本となった。 創刊以来十余年にわたって連載が続くこのコラムは、「フジモリ・ペルー大統領の黒衣は情報機関を牛耳るモンテシノス氏」、「北朝鮮拉致問題で、第三国発見方式による解決を模索」、「中国核スパイ事件は中国側のリークが端緒」「エリツィン・ロシア大統領が政権掌握能力を喪失」など、スクープを連発。在京の情報関係者の間では、常に注目されてきた。 著者である春名幹男氏は共同通信ワシントン支局長を務めた国際ジャーナリスト。昨年発表した『秘密のファイル』(共同通信社刊)では、戦前戦後の日米史の裏面で暗躍した米国のスパイたちの実像と工作の実態を余すところなく描き、大評判となった。 今回の単行本では、主に冷戦終結以降の世界各国のスパイと工作の実態がテーマとなっている。この十年の間、世界情勢がますます混迷を深める中で、激化する情報戦の実態が活写されている。

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