東京ガス・大阪ガスに合併観測が急浮上

2001年3月号

 都市ガス業界の両雄、東京ガスと大阪ガスが急接近している。都市ガス業界では東ガスが最大手だが、大ガスと比べ東ガスは地味と常に指摘され、両社の関係はこれまで必ずしも良くなかった。しかし、ここに来て電力会社や石油会社の大口小売り事業進出が相次ぎ、都市ガス業界の危機感は高まっている。例えば東ガスと東京電力、大ガスと関西電力は子会社などを通じ熾烈な競争を展開しており、むしろ事業エリアの重ならない東ガス、大ガスが手を組むメリットは大きい。その典型が、両社がNTTファシリティーズと組んで始めた大口向け電力小売りの「エネット」。両社が協力して電力会社の地盤を崩す狙いがある。 こうした動きの先にあるのが、合併という選択肢だ。両社は既に外国のエネルギー関連企業からTOBの脅威に晒されており、合併などで時価総額を底上げする必要がある。さらに電力事業以外の新規分野の開拓も単独では困難。持ち株会社方式での企業統合に道が開けたため、両社は対等合併に踏み切る可能性があると多数の業界関係者が指摘する。電力会社は「数年後にガス会社の買収に走る」との予測もあり、その防止策としても、東ガスと大ガスの事業統合は可能性を持ち始めた。

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