地方自治体再生の“道具”として広まろうとしている「お年寄りが、あんなに嬉しそうな顔をしているのを見たのは初めてのことでした」――。 北海道栗山町に住む二十代のある女性は、エコマネー「クリン」の運動に参加した経験をこう振り返った。 栗山町で「クリン」の第一次実験がスタートしたのは昨年二月。参加者は、申込みと同時に自分が「できること」と「してほしいこと」を登録する。この女性は、してほしいことに「家電の修理」、できることには「マッサージ」と書いた。すると、マッサージの希望者がさっそく現れた。「相手は、ひとり暮らしのおばあさんだったのですが、週に一回ほど、家を訪問して、肩をもんだり、話し相手をしました」
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