「反自民」を鮮明にし始めた無党派層

執筆者:蒲島郁夫 2001年4月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

政治的無関心を決め込んでいた無党派層が、はっきりと「反自民」の色彩を強めてきた。代替政党としての民主党もかなり認知され、参議院選での自民苦戦は避けられそうにない。 三月二十五日、日本にまたも「無党派知事」が誕生した。今回の舞台は保守王国と言われてきた千葉県。しかも自民党・保守党などが統一候補を立てる一方、野党側は候補者を一本化出来ず、民主・社民推薦の候補者、共産党推薦の候補者、それと今回当選した無所属の堂本暁子氏を含め四人が立った中での勝利だった。 注目に値するのはその投票率である。田中康夫氏を当選させた長野県知事選挙は七〇%近い投票率だったが、千葉の投票率はわずか三七%弱。つまり、「堂本ブーム」も起きなければ「無党派の風」も吹かない中で、与党が推した統一候補を分裂した野党側候補者の一人が破ってしまった、ということになる。逆に言えば、それほどまでに「反自民」の感情が根強くなってきた、ということだろう。 日本の政治はいま、とてつもない地殻変動の最中なのかもしれない。自民党の退潮もさることながら、支持政党が見いだせない最大の有権者勢力「無党派層」が、「反自民」という形ではっきりと政治性を帯び始めているからだ。おそらく、予見しうる将来において、この傾向は強まりこそすれ、弱まることはあるまい。

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