巨大公共事業官庁「国土交通省」を変えられるのか

執筆者:生田忠秀 2001年5月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

構造改革を掲げて登場した小泉新政権。その下では公共事業予算の抑制と事業分野別配分の見直しが断行されるとみられる。そうなれば、国の公共事業費の八割を手にする国土交通省もまた、大幅な変革を余儀なくされることになるのだが――。 小泉純一郎内閣が誕生した直後に会った元運輸事務次官は、これまでの自民党の常識を完全に覆した党三役・内閣人事をこう評価した。「自民党が変わったことを象徴する当然の人事です。自民党はもはや以前のような姿に逆戻りすることはないと思いますよ。江藤・亀井派については何ともいえませんが、橋本派は小泉政権潰しには動かないでしょう」 国土交通省の法文系の有力幹部(建設省出身)もこう言った。「いいことです。小泉内閣が一定期間続けばわれわれもやりやすい。小沢一郎さんが細川連立政権を作った時以来の興奮を味わいました」 国土交通省は中央省庁再編で建設・運輸・国土・北海道開発の四省庁が統合されて今年一月六日にスタートした。職員数約六万八千人、国の公共事業(九兆四千億円)の八割を手にする世界最大の公共事業官庁である。 しかし、小泉首相が政権を手にするに際して自民党総裁選挙で唱えたのが構造改革だった。国債発行を三十兆円に抑えるために、公共事業予算も「聖域」視しないと訴えた。小泉内閣では、公共事業の抑制や事業分野別配分の見直しに着手することになるだろう。

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