米国のバルカン戦略の要となるブルガリア

2001年5月号
カテゴリ: 国際
エリア: ヨーロッパ 北米

 アメリカのブッシュ政権がブルガリアとの関係を強化している。 四月末にイワン・コストフ・ブルガリア首相がワシントンを訪問し、ブッシュ大統領をはじめとする同政権高官と精力的に会談を重ねた。ブッシュ政権は、ブルガリアがバルカンの安定に貢献していることを評価し、さらなる関係強化を約束した。 ブルガリアは、今年三月にマケドニアが内戦寸前に陥った際、NATO非加盟国としては初めて、NATO軍に対してブルガリア国内における駐留や輸送路としての使用を認め、NATOのバルカン政策に大きく貢献した。 またブルガリアはブッシュ政権のエネルギー戦略にも一枚噛んでいる。アメリカはカスピ海の原油を、ブルガリア・マケドニア・アルバニアを結ぶパイプラインで西欧に運ぶ計画を進めており、ブルガリアとの関係強化を望んでいるのだ。特にチェイニー副大統領がCEOを務めたハリバートン社がこのパイプライン計画に関わっているため、ブッシュ政権はこのバルカン・パイプライン建設の実現を、米エネルギー戦略の一環として位置付けている。今後、ブルガリアがブッシュ政権のバルカン戦略の要になりそうな気配だ。

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