人間型ロボット 日本独自の文化が育む新たなグローバル・スタンダード

執筆者:水木楊 2001年5月号
カテゴリ: 社会
エリア: 日本

 最近の若者たちは「頑張ります」と言う代わりに「楽しんできます」と言うようになった。社員の間で人気のある上司は、かつて「東洋の魔女」を率いたバレーボールの大松監督のように「オレについて来い」と叱咤激励するタイプではなく、「ゲーム感覚で楽しくみなをまとめていくプロデューサー型」という調査もある。全国のあちこちに誕生する大型ショッピングセンターは、遊園地や映画館などの娯楽施設を備えるところが多く、ショッピングセンターのディズニーランド化が言われている。ビジネスにとっても、エンターテインメントは欠かすことのできない要素になりつつある。楽しさは現代社会を読み解く大事なキーワードなのだ。 長い間、工場現場で苦役を強いられていたロボットが、新しく二本足を備え、家庭や街角の中に入ってこようとしている。人間の楽しいパートナーとしてである。日本は世界に冠たるロボット大国。世界に設置されているロボットの半数は日本にあるし、世界中のロボットの大部分は日本製でもある。物真似が得意と欧米から笑われていた日本だが、ことロボットに限り、さにあらず。世界の先端を切ってロボット文化が花咲こうとしている。 昨年秋、パシフィコ横浜で開かれた「ROBODEX 2000」は、日本で、というより世界で初めて開かれた本格的なロボット展示会だったが、はたして人が集まるのだろうかという関係者の心配をよそに、記録的な人出になった。わずか三日間で五万人を超す人々が北海道から沖縄に到る日本全国から集まってきて、パシフィコ始まって以来の入場者を数え、最終日には入場者を制限したほどだった。

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