普天間基地移設でまたも浮上する環境問題

2001年6月号
エリア: 日本

 米軍普天間基地の代替施設は埋め立て方式となる公算が高まった。埋め立て式は地元建設業者で施工できる半面、環境破壊の問題があり、混乱が起きるのは必至だ。 代替施設の建設予定地はキャンプシュワブ沖。施設を杭で支える「杭式桟橋工法(QIP)」、巨大な鉄箱を浮かべる「ポンツーン工法」、それに「埋立工法」があり、政府は工法と建設場所とを組み合わせた「三工法八案」の工期や費用、年間管理費の詳細を公表した。建設費はQIPが四千八百億円、ポンツーンが八千六百億円に対し、埋め立ては千四百億円から三千六百億円と安く、政府関係者からは「公共事業削減の折、費用は安いに越したことはない」との声がある。さらに造船、鉄鋼など東京の大手が中心になるQIP、ポンツーンと違い、埋立工法なら地元の建設業者だけで施工が可能。 問題はジュゴンのエサ場であるアマモ類を埋めたり、珊瑚礁を破壊する可能性が大きいこと。環境保護団体が反発するのは間違いない。 沖縄県関係者は「沖縄本島では埋め立てへの抵抗は少ないが、ジュゴンの保護をめぐり、世界的に注目を集めているだけに、最後は建設業者と環境保護団体の壮絶な争いになるのでは」と心配している。

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