にわかに高まる「東京三菱・あさひ」統合説

2001年6月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 東京三菱銀行とあさひ銀行の統合説がにわかに高まっている。あさひ銀行が撤退を決めた海外業務を東京三菱銀行に移管・譲渡することを発表したことから、両行の間で統合の機運が一気に盛り上がってきたからである。関係者によれば、両行ともに提携関係はさらに広がる可能性が大きいとみている。 三菱信託銀行と統合した東京三菱銀行にとって、最大の経営課題はリテール分野の強化といわれる。みずほグループや三井住友銀行などに比べて顧客基盤はかなり弱い。一方あさひ銀行は住宅ローンに強いリテール銀行だ。「戦略的な補完関係が結べる」(東京三菱幹部)。あさひ銀行は株式含み損が大きく、二〇〇一年九月期の時価会計導入を控え、国が保有する優先株に対する配当余力に懸念がある。配当できず国が議決権を持てば、国有化の危機に晒される。都銀のなかでは財務体質が優良な東京三菱銀行の力を借りて、なんとか国有化を防ぎたいとされる。 問題は、公的資金嫌いの東京三菱があさひを受け入れるかどうかだが、「三木(繁光)頭取に代わってから、公的資金に対するアレルギーはなくなった」ともいわれる。今後の両行の動きから目が離せない。

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