参院選まではだんまり 自民党守旧派の苦渋

2001年6月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 野中広務元幹事長、青木幹雄参院幹事長ら、森喜朗政権を支えた守旧派の面々は、参院選までだんまりを決め込んだようだ。総裁選で貧乏クジを引いた亀井静香前政調会長には、地方遊説や事務所で陳情を聞くほか、目立った動きはない。青木氏は、橋本派が田中眞紀子外相降ろしをやっているとの批判を「平成研(橋本派)が小泉政権と対立しているように受け取るからおかしくなる。勝った人に負けた者が全面協力するのは当然」とかわす程度。野中氏も「鈴木宗男と松岡利勝の暴れん坊を操る野中と書くなよ」と報道陣に釘を刺すぐらいのものだ。 そんななか、一人気を吐くのが橋本龍太郎元首相だ。田中外相とオーストラリア外相の会談内容を暴露し、党行革本部の会合では「(特殊法人改革を)やれるものならやってみろ」と石原伸晃行革担当相らを脅しあげた。橋本氏の動きは、党三役から外され、参院選候補者は派閥離脱を求められ、そのうえ郵政三事業、道路特定財源などまで標的にされ、「平成研の苛立ちは限界点に近づきつつある」(藤井孝男元運輸相)ことの裏返しといえる。 その一方、参院選後の準備だけは怠りない。古賀誠前幹事長が党道路調査会の会長となったのは、小泉純一郎首相が進める道路特定財源の一般財源化を阻止するための布石だ。野中氏は記者懇談で「塩川正十郎財務相は市の助役をやったから地方財政需要額を抑制できると思っているようだが、交付税の一律削減は出来ない」と地方交付税問題に言及し、巻き返しを匂わせている。ただ、八〇%以上の支持率を誇る小泉内閣だけに、逆襲は守旧派の命取りにもなりかねない。利権保持と弱体化の瀬戸際に立たされている。

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