在米大使館武官更迭 背後に防衛庁対外務省の対立

2001年6月号
カテゴリ: 外交・安全保障
エリア: 日本

 在米日本大使館防衛駐在官のトップ、山口昇陸将補(四九)が部下の二等陸佐に暴行を加えたとして解職された。 山口陸将補は防大十八期。米タフツ大の大学院とハーバード大への留学経験がある国際派で、統合幕僚会議で軍縮を進める軍備管理班長として外交手腕を発揮。陸上幕僚監部の要職である防衛調整官を経験している。 国連平和維持活動(PKO)協力法の成立をめぐり、世論が二分されていた当時、テレビに生出演したり、沖縄の米兵による暴行事件で海兵隊の撤退論が噴出した際には海兵隊を支援する論文を発表するなど、表舞台に出るのを避けたがる自衛官の中では異色の存在だった。 ワシントンでは得意の英語で共和党に人脈を広げ、アーミテージ国務副長官とサシで話ができる数少ない日本人の一人として米政府からの信頼が厚かった。ブッシュ政権誕生後は民主党に人脈をつくろうと活動を始めていた。「十年先を見通せる外交通だったことから大使館の職員に嫉妬されていた」(防衛庁関係者)との見方もある。 事件は五月三日夜に起きた。訪米中の日本の国会議員団を招いてワシントンで会食後、飲食店の前で配車に当たっていた二等陸佐のやり方に腹を立て、数回蹴りつけたという。二等陸佐が病院で手当てを受けたところ、病院側が警察に通報、事件が表面化した。

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