アメリカは小泉首相を信じているか

執筆者:ブルース・ストークス 2001年7月号
エリア: 北米 日本

キャンプデイビッドの首脳会議は近年稀に見る成功だった。だが、アメリカ側には「改革」の先行きは不透明との声もある。[ワシントン発]キャンプデイビッドでの首脳会談に続く昼食会で、小泉首相はローラ・ブッシュ大統領夫人に向けて杯を掲げた。ブッシュ氏が大統領選を勝ち抜くことができたのは、昨年の共和党全国大会での夫人の感動的なスピーチがあればこそだった、と乾杯の辞を述べながら。 大統領は会った瞬間から首相に好印象をもっていたが、同席した人によると、この一言で、小泉氏はがっちりとブッシュ大統領の心を掴んだという。 それにしても、六月末の日米首脳会談は近年稀に見る成功だった。小泉氏の鮮やかなパフォーマンスを見て、当初は半信半疑だったブッシュ政権の高官たちも、小泉政権の政治手腕と改革への決意に対する信頼感を高めたようだ。何より、首相がアメリカ抜きで京都議定書の発効を進めないと明言したことは、ブッシュ大統領にとっては思いがけない「お土産」だった。 現在、両国の目の前には問題が山積している。日本は構造改革に取り組まなくてはならないし、アメリカは世界経済が減速するなかで増大する貿易赤字に直面する。さらには沖縄の米兵がまたしても引き起こしたレイプ事件のせいで、両国の安全保障関係もぎくしゃくしている。だが、こうした問題に取り組むに当たって、小泉首相とブッシュ大統領が個人的な信頼関係を築いたことは大きな財産となるはずだ。

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