生き残れるか――マイカルを待つ“八月の分水嶺”

2001年7月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

メーンバンクの第一勧銀は、な沈黙しているのか。「八月中間期末」をひかえ、流通大手の危機が囁かれる…… 七月二日、秋田県大館市で創業約百五十年の歴史を持つ老舗百貨店、正札竹村が約三十億の負債を抱え、自己破産を秋田地裁大館支部に申し立てた。この日は、朝から「倒産するらしい」という話を聞きつけた市民や、商品の回収をしようとする取引業者が駅前の中心街にある店舗に駆けつけたが、すでにシャッターには「臨時休業」の張り紙が貼られていた。 地鳴りは数日前から始まっていた。支払いをする買い物客たちの手には、ことごとく同社の買い物券が握られていたのである。レジの売り上げ金を収納するポケットには、買い物券が溢れかえった。正札竹村から現金が姿を消し、納入業者への支払いはたちまち行き詰まる。破綻は、もはや逃れようがなかった。 遡ること約一月半の五月二十一日。「おかしい。こんなことはあり得ないはずだが」――。東北経済産業局の担当者は首をひねっていた。同社の子会社で、買い物券を発行している正札竹村友の会の立ち入り検査をしている時のことだ。友の会とは、同社の顧客が毎月定額(通常は三千円)を十二カ月積み立てると、利息分を合わせた十三カ月分の買い物券がもらえる仕組み。大手百貨店でも、こうした友の会方式で買い物券の発行をしているところは多く、一般的なサービス形態だといえるだろう。

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