軽油輸入自由化につけこむ暴力団の脱税手口

2001年7月号
カテゴリ: 社会 金融
エリア: 日本

 ディーゼル車の燃料となる軽油の輸入販売に絡み、ダミー会社を使って軽油引取税を滞納、脱税したとしてブローカー三人が警視庁と東京都の合同捜査本部に逮捕された。類似の手口での脱税額は全国で一千億円にも上るというが、背後には暴力団関係者の存在がちらついている。 軽油引取税の申告義務が特約業者や輸入業者に生じることに目をつけ、軽油ブローカーらは実体のないダミー会社が輸入したように装い、税を滞納する。また経営不振の特約業者を抱き込み、その名義で申告することで、資金繰り悪化を理由に税滞納を繰り返す。ブローカーは未課税の安い軽油を流通させることが可能になり、巨額の利益を得る。逮捕されたブローカーはこうした手口で三年間に十一億円を脱税していた。 軽油ブローカーの一人は「赤字のガソリンスタンドの名義で輸入する。二、三回やるだけですごい金になる」と証言する。「軽油の買い付け資金は暴力団の息のかかった金融屋が貸してくれる。応分の利益をそちらにまわさなきゃいけないけどね」。 警視庁も捜査過程で、軽油脱税ブローカーにつながる暴力団関係者の存在を確認している模様だ。軽油輸入自由化を資金源にした暴力団の早期摘発が待たれる。

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