クオ・ヴァディス きみはどこへいくのか?

『河岸の街』が教える党の「歴史認識」

執筆者:徳岡孝夫 2001年7月号

 五年前に中国に渡って二年間、英米文学を教えた元平和部隊の一員、というからアメリカの青年である。彼ピーター・ヘスラーは、四川省の東端、人口たった二十万の町で暮らした。町の特徴は、揚子江に面していることだった。 帰国して三年、彼は『河岸の町』という体験記を書き上げ、一流出版社ハーパー・コリンズから出した。最近の本だから、私はまだ読んでいない。以下は新刊本の紹介と批評をするワシントン・ポストのブックワールド・サービスからの受け売りである。なかなかの文章力で、抒情的かつ時に劇的な語り口だと評している。

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
徳岡孝夫(とくおかたかお) 1930年大阪府生れ。京都大学文学部卒。毎日新聞社に入り、大阪本社社会部、サンデー毎日、英文毎日記者を務める。ベトナム戦争中には東南アジア特派員。1985年、学芸部編集委員を最後に退社、フリーに。主著に『五衰の人―三島由紀夫私記―』(第10回新潮学芸賞受賞)、『妻の肖像』『「民主主義」を疑え!』。訳書に、A・トフラー『第三の波』、D・キーン『日本文学史』など。86年に菊池寛賞受賞。
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