「環境会計」の正しい導入が企業を伸ばし、危機から救う

2001年9月号

環境対策は好イメージ演出のための道具だという認識は、もはや時代遅れだ。積極的な導入で、リスク回避や売上げ増加も期待できる。 この数年、通常の決算発表と並行してもうひとつの“決算書”を公表する企業が着実に増えて来た。企業活動と環境とのかかわりを示す「環境報告書」だ。工場から排出する二酸化炭素や汚染物質の量から事務所での電力や紙の使用実態、製品の省エネ性能、環境対策での地域協力まで環境にかかわる内容を網羅している。 従来なら企業イメージを重視する一部の先進的な企業にとどまっていた環境報告書の作成が産業界全体に広がっているのは、「『環境』が競争力、収益など経営に直接的に影響する度合いが格段に高まって来た」(証券アナリスト)からだ。 環境報告書の中でも各社が特に重視しているのが「環境会計」と呼ばれる部分だ。これは汚染削減のための設備導入や部品、原料のリサイクルにかかったコストなど環境対策費用とそれらの対策で得られた直接、間接の利益を対照させた会計資料で、環境分野での企業の損益計算書といえる。環境庁の調べでは上場企業など大手企業ではすでに三百五十社が環境会計を導入、六百五十社が作成を検討している。

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