【インタビュー】畑村洋太郎(畑村創造工学研究所代表・工学院大学教授) 失敗を恐れる者は変化を恐れる

2001年9月号
カテゴリ: 社会
エリア: 日本

 新製品にせよ、新しいシステムや考え方にせよ、いま日本が取り組むべき課題は創造を必要とするものばかりです。そして日本人には、創造に取り組む力も技術も十分あるし、自分の責任で一生懸命新しいチャレンジをしている人たちも増えてきています。 でも、うまくいくことなんてほとんどないから、創造活動と失敗とは切り離せないんですね。ただ、失敗経験は次の創造に結びつけていけばいいのであって、失敗も失敗した人間も否定してはいけません。 経費削減やリストラも確かに必要ですが、不景気になる前からやっておくべきことですし、縮む方向にばかり考えていると、物を作る上で必要な力を失ってあとあと苦しむと思います。 僕は、産業は三十年でピークを迎え、ピークに至るまでと同じ時間をかけて衰退すると考えているので、高度成長の期間からして、二〇一五年くらいまで日本はさらに痛い目に遭うと思います。ただその間、衰退を嘆くのではなく、次につなげる準備をしていく上でも、今までのやり方、思考方法を変える必要があります。 変化もまた、失敗を伴うものです。だから、失敗を恐れる者は、変化を恐れる者なんです。失敗を否定する人には、変わらなくていいのか、次に行く準備をしなくていいのかと問いたいですね。

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