米国がこの機会に狙う中央アジア指導部一新

2001年10月号
カテゴリ: 国際

 同時多発テロへの米軍の報復攻撃で、中央アジアが注目を浴びる中、ワシントンでは、この機会に中央アジア五カ国の指導部一新と民主化を図るべきだとする議論が出ている。 タジキスタンを除く四カ国の大統領は一九八〇年代後半から長期政権を築いており、ソ連時代の共和国共産党幹部出身。各国とも、政権の腐敗やネポティズム(縁故主義)、改革・市場経済の遅れといった長期政権のひずみが深刻だ。カザフスタンのナザルバエフ大統領とキルギスのアカエフ大統領は娘と息子を結婚させ、縁戚関係を持った。トルクメニスタンのニヤゾフ大統領は鎖国を敷き、北朝鮮並みの独裁体制を築いている。ウズベキスタンでは、カリモフ大統領の反イスラム政策が、イスラム原理主義の台頭を招いている。 各国とも大統領選挙は行なわれているが、米国務省は「不正があり、民主的といえない」と必ず批判してきた。米国では「各国の封建的な指導部を変えない限り、中央アジアの発展は困難」(国務省当局者)という認識が強まっている。 カスピ海の原油利権獲得と併せ、米国の対中央アジア戦略が動き出せば、中央アジアの内政が動揺することも予想される。

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