WTO加盟を選んだ一党独裁国家の「危険な賭け」

執筆者:伊藤正 2001年11月号
エリア: 中国・台湾

 十一月十日夜、中国の世界貿易機関(WTO)加盟決定を、中国中央テレビ(CCTV)は、カタールのドーハから生中継で伝えた。四時間半の特別番組が組まれ、「五輪招致、サッカー・ワールドカップ(W杯)出場決定と合わせ、今年の三大快挙」と繰り返し強調される。しかし北京市民は冷淡で、週末の夜はいつもより静まり返っているようにみえた。 七月に二〇〇八年夏季五輪の北京招致が決まったときは、市内中で花火や爆竹が鳴り、市民が深夜の中心街に繰り出した。十月の二〇〇二年W杯本大会の切符獲得のときも、五輪決定時には及ばなかったが、お祭り騒ぎは朝まで続いた。それに比べ、「入世」(WTO加盟を指す略語)が興奮を呼ばないのは仕方ない。

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