国境封鎖で「あがったり」のペシャワルで反米デモ激化

2001年11月号
カテゴリ: 国際

 アフガニスタンとの国境に接する街ペシャワルでは、パキスタンで最も激しい反米デモが起こっている。タリバンと同じパシュトゥン人が多く、民族意識や反米感情が他の地域よりも強いためだが、デモの要因はほかにもあるという。国境封鎖によって密貿易ができなくなっているためだ。 例えば、ペシャワルの旧市街、ショババザールという市場に日本車の中古部品ばかりを扱うマーケットがある。「ジャパン・ビジネス・センター」という看板のかかったビルを中心におよそ五百メートル四方の広場には、エンジンや座席などの部品が種類ごとに所狭しと並べられている。 パキスタンでは自動車は必需品。しかも目立った産業もなく経済的に貧しいために需要はおのずと燃費のいい日本車に集中する。だが、輸入自動車の関税率は一〇〇%―二五〇%。新車はもちろんのこと中古車でも正規の輸入車は庶民にとっては高嶺の花だ。そのために市内を走る車の多くは密輸車や密輸部品で組み立てられたジャンク品。先のジャパン・ビジネス・センターはこういったパキスタンの自動車需要を満たす密輸中古部品のマーケットなのである。ここでは日々「これは本物のトヨタだ、ホンダだ」といったやり取りが公然と行なわれている。

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