“敵”と手を組む三洋電機 呑むか呑まれるか

2002年1月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 三洋電機が中国最大の総合家電メーカー、海爾集団(山東省青島)と家電品の相互供給・販売で包括提携し、日本の業界に衝撃を与えている。低コストが武器の中国メーカーから冷蔵庫、洗濯機などの白物家電でOEM供給(相手先=この場合三洋=ブランドによる販売)を受ける構想は各社にあったが、顧客の拒否反応を警戒して目立たない形で進めようとしていた。「海爾ブランドそのものはまだ日本市場で通用しにくいが、これで家電製品の値崩れは一段と進む」と関係者はみる。 三洋はとりあえず、OEM供給分の販売増や部品供給の拡大を期待できるものの、国内では低価格メーカーに位置しているだけに、数年後には自らの国内シェアを海爾に奪われる恐れがある。また、三洋が海爾に「洗剤不要洗濯機」など高付加価値製品を中国向けにOEM供給すれば、今度は「日本メーカー全体が中国市場で生き残れる分野がなくなる」(メーカー関係者)。 中国企業は技術を取得してしまえば外資との関係は切り捨てるのが常。三洋製品は換骨奪胎され海爾オリジナル製品になりかねない。海爾がニューヨーク証取上場に成功すれば、数年後には三洋に資本参加というシナリオさえ囁かれている。

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