電力・ガス統合 口火を切るのは九州勢

2002年1月号

 電力会社と都市ガス会社に経営統合の可能性が出てきた。検討しているのは九州電力と西部ガス。ともに福岡市に本拠を置いているが、供給エリアは西部ガスが福岡県、長崎県など九州の一部にとどまっており、競合部分は限られている。 西部ガスは都市ガス大手四社に列せられるが、経営規模は東京ガス、大阪ガスの八分の一程度。十分なスケールメリットが出ず、現状以上の経営展開は困難だ。一方、九電は電力自由化の中で都市ガス事業への進出に意欲があり、西部ガスとの関係強化を求めていた。 首都圏や関西圏では電力、都市ガスの合併、経営統合は独占禁止法で到底無理な状況だが、九州の場合、西部ガスのエリアが広く分散しており、LPG(プロパンガス)事業者の影響力も強いため、独禁法抵触の懸念が少ないという。両社が経営統合すれば、天然ガス調達の一元化、メーター検針や保守・点検などの一本化などコスト削減効果は大きい。 世界的にも電力・ガス兼営はビジネスリスクの削減に有効との見方が有力で、両社は三年程度先をにらんで検討に入っている模様だ。実現すれば、東電―東ガス、関電―大ガスなどにも大きな刺激となる。

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