世論調査に見る「米国式国際主義」の実相

執筆者:ブルース・ストークス 2002年1月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

テロ事件を機に、アメリカ一国主義はうち砕かれたはずだった。しかし、世論調査の結果を見ると、意外な本音が明らかになる。[ワシントン発]「新しい歴史は、今日はじまる」――九月十二日、訪米中のパキスタン高官、ムハマド・アーメッド将軍と会談したリチャード・アーミテージ米国務副長官は、こう宣言した。そして、九月十一日の「血の火曜日(ブラディ・チューズデイ)」を機に世界は一変したのだというアーミテージの認識は、以来、ブッシュ政権の外交の基調となっている。 たしかに、ニューヨークの世界貿易センターとワシントンの国防総省に対するテロ、それに続くオサマ・ビン・ラディンと彼を匿うアフガニスタンのタリバン政権に対する戦争、さらに世界貿易機関(WTO)の新ラウンド開始――これら一連のできごとは、否応なく、内にこもっていたアメリカ国民とブッシュ政権を外の世界へ引きずり出した。 テロで崩壊したのはツインタワーだけではない。「孤立主義」だの「保護主義色の強い一国主義(ユニラテラリズム)」だのと国際社会から批判されてきたアメリカの内向き志向も、同様に打ち砕かれたのだ。今では、ホワイトハウスの大統領執務室にも、アメリカ社会全体にも、国際主義を重んじる気運が高まっている。

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